バクラバ
バクラバはレバノンだけでなく中東の国々で愛されるお菓子です。
ひと口、バクラバを食べると頭の芯まで甘くなります。
でも、ただ激しく甘いだけではなく、ナッツの豊潤な香がします。
一度食べたら忘れられないお菓子です。
レバノンでは老若男女問わず大好きなお菓子ですので、自宅でも作っているレバノンの友人もいましたが、大概の方はお菓子屋さんで買っているようです。
私も買ってきたバクラバをパーティーの時のデザートとしてお出ししたり、ちょっとした贈り物にもしました。
私がバクラバは外で買うものと決めていたのはその工程の複雑さにあります。
こんな手間のかかることは素人では到底無理です。菓子職人しかと作れないと長く信じていました。
実際、レバノンではお菓子屋さんがあっちこっちにあるのです。
そこでは美しいお菓子が並んでいます。まるで日本の和菓子屋さんのようでもあります。
その職人しかできないと思っていたバクラバを急に作ってみたくなったのです。
やるからにはフィロから作ってみよう。
チャレンジ~~~
小麦粉を練って、生地を麵棒で薄く紙のように延ばしていきます。
生地と生地の間に溶かしたバターを塗っていきます。
途中で細かくしたナッツをひいて、また生地を重ねていきます。
最後の生地にバターを塗って、ナイフで切れ込みを入れてオーブンで黄金いろになるまで焼きます。
焼けたらすぐに、熱々のシロップをかけます。
一日置いたら食べごろです。
今日の私の学習は
フィロは素人には無理ということがよくわかりました。
私の作ったバクラバは生地がもさもさしてレバノンで食べたバクラバとは月とスッポンでした。
ガックリ!
これからバクラバを作りたくなったら、フィロは買うことにします。
ネットで購入できることも調べました。
レバノンに住んでいるときに春巻きをパーティーにお出しいたら、
「これはフィロで作ったのですか?」
と聞かれたことがあります。
ところ変われば品変わる、春巻きの皮は私たち日本人には親しみやすいのですが、
フィロと聞いただけでお料理のハードルが一気に上がった気がします。
フィロは小麦粉100%、春巻きは確か米粉ですよね?
そこもまた食文化の違いを感じます。
小麦文化と米文化。
レバノンではbaから始まる言葉をよく耳にしていました。
ババガニッシュ、バクラバ、バールベック(世界遺産)バブダ(以前住んでた町名)
そのころ、私にはbaという響きが幸せを運んでくれるように感じていました。
バクラバは確かに幸せを運んでくるお菓子です。